赤血球は体の隅々まで酸素を運んでいます。もし赤血球が古くなり弾力性を失う と細い血管を通りぬけることができません。そのため1秒間に250万個、1日 に2,000億個の新しい赤血球が作られ、破壊されています。
脾臓の働きは白血球の一部を作り、古くなった赤血球や白血球を破壊することです。 右の画像で脾臓の網の目をくぐり抜けようとしている赤血球がいます。新しい赤血 球はこの網を通り抜けることが出来ますが、古くなった赤血球は通り抜けることが できません。網の目を通り抜けることが出来なかった赤血球は脾臓で破壊されます。
破骨細胞は古くなった骨を溶かす細胞で、骨を作る細胞は骨芽細胞です。 この2つの細胞の働きで、私達の骨は2年半で入れ替わると言われています。
胃が食べた物を消化することは皆さんご存知でしょうが、蛋白質でできている胃が 自分自身を消化しないのはなぜでしょうか。 胃液はPH2の塩酸で、この塩酸を出すのは壁細胞と言う細胞です。1日に3リッ トルにもおよぶこんな強酸の胃液が自分自身を消化しないのは、粘液によって守ら れているからです。 ところがこの粘液もある種の薬やアルコールには無力です。右端の画像は空腹時に 50%のアルコールを飲んだ後の胃壁です。点々と色が濃くなっている部分は血管 にそって出血した部分です。アルコールによって粘液のバリアがなくなり、胃液が 胃を消化してしまった結果です。
肝臓は500種類以上の大化学処理をする化学工場です。肝臓の酵素が行う化学処 理のうち、糖分を化学処理する工場を実際に作るとすれば、300Kuの場所が必 要で100兆円の費用がかかります。 左端の画像は肝臓の血管から見た肝臓で、血管の穴の向こうが肝臓です。 古くなった赤血球を食べてしまうのがクッパー細胞です。(緑色の部分) その食べかすが肝細胞で処理され、毛細胆管に吐き出されます。古くなった赤血球 のかすや余分なコレステロール等の廃棄物が、毛細胆管から胆嚢に運ばれ貯蔵され、 これが胆汁になって十二指腸に送り出されます。もともと廃棄物でできた胆汁が十 二指腸で脂肪の消化を助ける役割を果たします。
カタツムリ管は耳の奥にある直径5mm、高さ9mmほどの器官です。 右の画像は左の画像の螺旋状の部分を拡大したもので、音を感じ取る有毛細胞が見え ます。この有毛脂肪の高さは1000分の3mmほどです。
鼻の粘膜にある嗅細胞。この細胞の触手は臭いの物質をキャッチするアンテナです。